
スポーツが楽しくできる環境。
こんにちは!
日頃、ちょこちょこ時間があれば本を読むのですが、今日は『野球崩壊』という本に、素敵なことが書かれていたので紹介したいと思います。
野球だけでなく、どのスポーツにも通ずるものがあると思いますので、最後まで読んでくださいね!
ここからは本の内容です。
アメリカのテッド・ウィリアムス・キャンプ・フォー・ボーイズに体験入学。この学校は8歳から18歳までの子供に野球を教えます。1~4週間のコース。監督やコーチはみんなライセンスを持っています。
まず、アメリカには軟式ボールがないので、こどもでも硬式ボールでbaseballをします。
野球経験がないので、最初は硬球だから怖いし、身体から離れたところでこわごわ取ります。
コーチは「カモーン!ボーイズ!」と子供たちを集める。そして腕時計を外して「もってろ。」とひとりの子に投げます。すると子供は両手で受ける。
「な、大事なものは両手で受けるだろ?ボールも両手でとれよ。」
「でも、ボールは痛いもん」
「じゃあ、痛くないボールでやろう」
新聞紙を丸めてボールを作りキャッチボールをする。
「痛くないな?じゃ次はテニスボールでやろう」「じゃあつぎは硬球で」と
すると15分くらいでさっきまで硬球を怖がっていた子供たちがキャッチボーができるようになる。
次はゴロ。
みんな怖がって顔が上がりボールが取れない。するとコーチが「みんな、ならべ。」という
でも日本の場合、「お前たちボールが怖くて野球ができるか!」とコーチが怒鳴って半べそかいて捕らされるところです。
向こうのコーチは「お前らボールが怖いんだろ。だったら絶対にとるなよ。ボールが来たら逃げろよ」という
子どもたちはキャーキャー言いながら逃げ回ります。
「よく逃げた。でもこのボールはお前たちに逃げてもらいたいのかな?捕ってもらいたいんじゃないかな?そうだ、捕ってもらいたがっているんだよ。だったら捕ってみよう」
そこで緩いごろを打つ。
「よく捕った!ボールは捕ってもらえてうれしいんだ。お前たちに投げてもらえればもっとうれしんだよ。」
決して叱らない。褒めるときはすぐにほめる。
日本の指導とはえらい違いですね。でも初日からいきなり試合をするんです。エラーしても「もう半歩出れば捕れたぞ。よくトライした!」と決して叱らない。ほめる。
だから、「よーし、次来たら捕ってやるぞ」ということになる。
日本のようにミスをしたら「何やってるんだ!」と怒鳴ったら、子供たちは「僕のところにボールが来ないでくれ」と思うようになるでしょう。
でも叱る時は叱ります。
3~4日やっているうちに、ピッチャーとキャッチャーとファーストの間にボールが落ちた。いわゆる「お見合い」(誰がボールを捕るのか、譲り合うこと)
コーチは鬼の形相で「カモン!ボーイズ!」と子供たちを集める。
「今、ボールを捕らなければいけなかったのは誰だ、投手は投げたばかりで体勢が崩れている、キャッチャーはマスクを取らなきゃいけない、ファーストだろ、「アイゲット」と大きな声で言わなければだめだ」
みんなシュンとすると、「今日この試合に勝ったらアイスクリームおごってやる」
試合が終わるとトラックの荷台に子供たちを乗せアイスクリームを食べさせに行きます。
こんなほっこりする風景を日本でもみてみたい。
褒めるときは褒める。叱る時は叱る。
キャンプが終わってコーチたちに「子供たちに野球を教える秘訣はなんだ?」と聞いたら、コーチは口をそろえて言いました。
「こんなに楽しいベースボールを、明日も明後日も、5年後も10年後もやりたいという気持ちにさせることだ。」
アメリカからの日本の野球の印象は、、、マフィアが野球を教えている。
どのスポーツでも、生涯やりたい、もしくは好きでい続けられるような指導を心がけたいものです。
スポーツが楽しくできる環境は大人が作らないといけないのに。
